元復興相で無所属の平野達男参院議員(62)=岩手選挙区=が自民党に入党届を提出したことが13日、分かった。自民党は参院単独過半数(122議席)を27年ぶりに回復する見通しとなり、安倍晋三首相は憲法改正の論議を主導する政治基盤を強化させた。自民、公明、おおさか維新、日本のこころの「改憲4党」は計162議席となり、国会発議に必要な3分の2の議席も衆参両院で確保する。

 平野氏入党は自民党の谷垣禎一幹事長が要請した。今後、入党手続きを進める。公明党は与党内の力関係に変化が生じる可能性を警戒し始めた。

 平野氏は今後の改憲論議について「憲法9条の改正は必要だという認識はある。拙速に進めるべきではなく、大いに議論すべきだ」と共同通信の取材に述べた。菅義偉官房長官は記者会見で「憲法審査会で与野党の議論が深まればいいと思うが、具体的にすぐということではない」と述べた。

 谷垣氏は今月6日に水面下で平野氏の入党を打診。12日に両者が会談した際、平野氏が入党届を提出した。推薦人は谷垣氏。自民党岩手県連は23日に対応を協議する。

 自公両党は連立関係を継続する方針。ただ、国会審議で対応が一致しない場合、自民党だけで法案を成立させる数を得ることになる。公明党幹部は「自公の信頼関係は崩れない」とした上で「自民党が好き勝手にするなら選挙協力を行わない」とけん制した。

 10日投開票の参院選で自民党は55議席を獲得。この他1人を追加公認し、非改選議席65と合わせ121議席となっていた。平野氏は今回非改選だった。改憲勢力を巡っては、4党のほかに諸派・無所属議員で4人が安倍政権下での改憲に前向きだ。

 平野氏は現在3期目。民主党(現民進党)の参院議員だった2011年から12年まで、民主党政権で防災担当相や復興相を務めた。【共同】

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