自動運転技術を採用する日産自動車の新型「セレナ」と坂本秀行副社長(左)ら=13日午前、横浜市

 日産自動車は13日、高速道路の同一車線での自動運転技術を採用した新型ミニバン「セレナ」を8月下旬に発売すると発表した。自動運転は事故防止や渋滞減少への期待が高く、メーカーは開発にしのぎを削っているが、海外では死亡事故も起きており、安全確保が課題になっている。

 日産は13日、報道関係者向けに新型セレナの試乗会を開催した。速度や車間距離を設定し、カメラが前方車両と車線を認識すると、ハンドルやアクセルを操作しなくてもカーブを滑らかに走行した。安全確保を重視するため、ハンドルから手を離したままだと警告音が鳴り、自動運転は解除される仕組みだ。価格は300万円以下に抑える。

 日産は他の国内勢に先駆けて、渋滞時にハンドルとアクセル、ブレーキの操作を自動化することで、販売拡大を狙う。

 日産は東京五輪が開かれる2020年までに、交差点を含む一般道での実用化も目指す。トヨタ自動車やホンダ、富士重工業は、20年をめどに高速道路で車線変更も可能な技術を導入する方針。

 海外勢ではドイツ自動車大手BMWが米半導体大手インテルと提携し、運転手が操作に全く関与しない完全な自動運転車の実現も視野に、21年までの生産開始を目指す。

 ただ自動運転を巡っては米電気自動車(EV)メーカーのテスラ・モーターズの乗用車が5月、自動運転中にトレーラーと衝突し運転手が死亡する事故が起き、安全性を懸念する声もある。

 国内の自動車大手幹部は「実用化前のテスト走行が足りなかったのではないか」と、激化する開発競争への懸念を示した。

 日産の自動運転技術の開発担当者は「カメラが前を認識できない場合は、前方の画面に表示した上で自動運転を解除するなど、運転手に技術の限界が分かりやすく伝わるよう工夫した」と安全面への配慮を強調した。【共同】

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