1876(明治9)年の建築当時の姿によみがえった有田異人館。有田の歴史や景観などの情報発信拠点として活用される=有田町幸平

1867年のパリ万博に出品した有田焼など、幕末明治期の有田について話す尾﨑葉子館長=有田町幸平の有田異人館

■県重要文化財 明治初期の洋風建築復元

 明治初期の洋風建造物で、県重要文化財に指定されている有田異人館の一般公開が1日、有田町幸平で始まった。1876(明治9)年の建築当時の姿によみがえり、陶磁器製造販売でにぎわった有田の歴史や文化と、自然と一体となった町並みの景観の情報発信拠点として活用される。

 異人館は、江戸時代から昭和初期までの建物が並ぶ同町内山地区の国の伝統的建造物群保存地区にある。木造2階建てで、幕末明治期に活躍した同町の陶磁器貿易商、田代紋左衛門の子・助作が、買い付けに訪れた外国人の宿泊や接待に利用したとされる。傷みが激しかったため、同町が2014年度から3年間掛けて保存修理を行っていた。

 建築後、数度の増改築があったため、保存修理では当時の写真などを基に、張り出したベランダなど建設当時の姿を再現した。1階には内山地区の町並みを紹介するパネルや輸出された有田焼などを展示、2階には幕末から明治初期の有田を紹介するコーナーを設置した。

 オープニング式典では栗山昇教育長が「まちづくりの拠点として情報を発信するとともに、有田焼輸出の歴史を展示する場として活用したい」とあいさつ。同町歴史民俗資料館の尾崎葉子館長らが幕末明治期の有田や保存修理の概要などを説明した。

 今後、土日祝祭日と有田陶器市、秋の陶磁器まつり期間中などに開館する。入館無料。問い合わせは有田町文化財課、電話0955(43)2899。

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