クボタが試験販売する自動運転トラクター(左)=31日、茨城県桜川市(同社提供)

■クボタが試験販売

 クボタは、自動運転のトラクターを6月1日から試験販売すると発表した。この「ロボット農機」はヤンマー、井関農機も実用化を急いでおり、大手3社は2018年にも本格的に売り出す。農林水産省は安全に使うための指針を3月に策定、人手不足に悩む大規模農家や農業法人での活用を促す考えだ。

 ただ、指針には使い勝手が悪い内容が含まれているほか価格も高く、普及に向けた壁は厚い。

 自動運転トラクターは衛星利用測位システム(GPS)を使った位置情報の認識により、無人の自動走行が可能。事前にルートを入力し、発進や停止はリモコンなどの操作で済む。

 ロボット農機の実用化が進むのは、生産現場の高齢化や人材難に危機感を持つ政府の後押しがある。井関農機は「政府が日本版GPSの本格運用を18年に始め、位置情報の精度が向上することも大きい」と指摘する。

 農水省の指針は無人トラクターを人が近くで監視する条件を付けたが、各社はこの制約下で「作業を効率化できる使い方を提案したい」(ヤンマー)。有人機が監視を兼ね並走し、耕す作業や肥料やり、種まきなど違う工程を2台同時に進める方法が考えられるという。

 一方、監視付きでも農道を含む道路の自動運転は禁止で、田畑が分散する大規模農家は結局、ロボット農機の移動に人手が要る。価格も通常の大型機の「1・5倍程度」(関係者)。クボタの試験販売機は970万~1100万円(税別)。【共同】

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