14日、米ニューヨーク証券取引所に株式を上場し喜ぶLINEの幹部ら(共同)

 【ニューヨーク共同】無料通信アプリを手掛けるLINE(ライン)は14日、ニューヨーク証券取引所に株式を上場した。初値は42・00ドル(約4440円)と公開価格(32・84ドル)を大幅に上回り、順調な滑り出しとなった。15日には東京証券取引所でも上場し、日米同時上場する初の企業となる。上場に伴い約1200億円の資金を調達。米国上場で知名度も向上させ、海外市場の開拓を加速する。

 英国の欧州連合(EU)離脱問題などで金融市場が一時混乱したものの、LINE株に対する投資家の関心は高く、米国での公開価格は事前の仮条件をやや上回る水準に設定された。

 LINEは急成長を続けているが、アプリ利用者は日本と台湾、タイ、インドネシアの4カ国・地域が7割を占める。当面はアジア市場での競争に注力するものの、競合アプリの人気が高い欧米市場にどれだけ食い込めるかが今後の成長の鍵を握る。

 米国の通信アプリは、米交流サイト大手フェイスブックの「メッセンジャー」や「ワッツアップ」が主流。LINEの知名度は低いが「まだ成長の初期段階。収益を増やす方法は多くある」(市場関係者)と期待されている。

 LINEの世界全体の月間利用者数は、今年3月末で約2億1800万人。上場後も親会社である韓国のIT企業「ネイバー」が、株式の約8割を保有する。

 LINEの舛田淳取締役は、ニューヨーク証券取引所で記者団に対し、高い初値が付いたことに「強い期待をいただいた」と述べた。

 ■LINE(ライン) 韓国のIT企業ネイバーの子会社。前身の会社は2000年に設立され、10年にはポータルサイトのライブドアを買収している。スマートフォンを通じてメッセージやスタンプ(絵柄)のやりとりができる通信アプリ「LINE」のサービスを11年6月に始めた。クマやウサギの定番キャラクターなどのスタンプをスマホ上で販売しているほか、関連ゲームなども収益源。15年12月期の連結決算は、売上高が前期比39.7%増の1206億円だった。

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