再生医療に用いるための胚性幹細胞(ES細胞)を、人の受精卵から作製する計画を、京都大のチームが2日までに厚生労働省に申請した。不妊治療で使わなかった受精卵の提供を受けて、10年で約20種類の細胞株を作製する。

 2014年に厚労省が改正した臨床研究指針に沿ったもので、19日の厚労省の専門家委員会で審査。承認されれば国内初となる。

 ES細胞は人工多能性幹細胞(iPS細胞)と同様にさまざまな組織に変化する能力を持つ。医療用のES細胞は国立成育医療研究センターが作製したことがあるが、指針が改正されてやり直しになった。同センターも近く計画を申請する見通し。

 受精卵が不要で倫理的な問題が少ないiPS細胞の臨床応用は始まっているが、ES細胞の提供態勢も整えることで再生医療の本格化に備える狙い。計画を申請した京都大の末盛博文准教授は「ES細胞を国内で実用化するための第1段階だ」としている。京都大は研究用のES細胞の作製実績がある。欧米ではES細胞を人の病気の治療に使う臨床研究が始まっている。

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