団地の草刈りに出かけて、近所の人が着ているポロシャツに目を奪われた。「この夏、佐賀に君色の風が吹く」と大きなプリント。全国高校総合体育大会「2007青春・佐賀総体」の記念グッズである。10年前のきょうが開会式だった◆あの夏は、間違いなく特別な夏だった。県勢は6個の金メダルをはじめ、過去最高の成績を収める。全国から選手ら約50万人がやってきた。選手以外の高校生も「一人一役」を合言葉に大活躍した。アナウンスや得点集計を担い、会場を草花で飾り、来場者を案内した◆高校生が巻き起こした風は県内にとどまらず、“がばい旋風”となって甲子園へ。先日、退任を表明した百﨑敏克監督率いる佐賀北高が全国制覇を果たす。私たち新聞社は、文字通りてんてこ舞い。総体の開幕日は、参院選の投開票日にも重なっていた◆当時は第1次安倍内閣の時代。安倍晋三首相は気心の知れた「お友達内閣」で固めたが、次々に事務所費の不正問題などが発覚して大惨敗。保守王国・佐賀でも、自民党候補が民主党候補に敗れる波乱が起きた。内閣改造に踏み切るも、わずか1カ月で退陣に追い込まれる◆今年も特別な夏になりそうな予感が。都議選で「都民ファースト」の影に隠れた民進党は、責任を取って蓮舫代表が辞任を表明した。政界は風雲急を告げている。(史)

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