金魚すくい、綿菓子、ヨーヨー。露店には子ども心をくすぐるものが並ぶ。浴衣に下駄(げた)を鳴らしながら楽しむ祭りの日を、指折り数えて待ったものだ◆「祇園(ぎおん)さん」と親しまれるのが小城市小城町の須賀神社の夏祭り「山挽(やまひき)祇園」だ。鎌倉幕府の東国御家人、千葉胤貞(たねさだ)がこの地に移り住み祇園社(現須賀神社)を建立。京都の八坂神社(祇園社)から分霊して祀(まつ)り、山挽神事を始めたとされ、今年で700年になる。今の楽しい祭りとはかけ離れているが、中世には軍事訓練を兼ねていたという。木を組んで堅くて丈夫な山鉾(やまほこ)を作り、笛を鳴らしての勇ましい戦(いくさ)の駆け引きの練習だった◆今年も、下町交差点から3台の山鉾がお囃子(はやし)の音とともに須賀神社を目指し、神社一帯が祭り一色に。♪えーんえんえん、やっあ~さ 子どもたちが山鉾に乗り、音頭取りをして、動いていく。力を合わせ山鉾を挽く大人と子どもたちとの絆が深まる◆山鉾保存会長の堤敏昭さん(68)は「子どもたちが活躍する祭り。昔はそれはにぎやかで、終わった後、山鉾に使った竹で水鉄砲を作って遊ぶのが楽しみだった」と振り返る。大人は童心にかえり、子どもたちは大きくなっても消えない思い出ができるだろう◆氏子らは節目の年に、かつての人出をと願い、今、準備に余念がない。さあ24日は、お祭りだ! (章)

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