麻の神旗がくくりつけられた竹を大イチョウの木に引き上げる男衆=みやき町原古賀の綾部八幡神社

 日本最古の“気象台”として知られる綾部八幡神社(吉戒雅臣宮司、みやき町)の旗上げ神事が15日にあった。締め込み姿の男衆が大イチョウの木に登り、麻で織った神旗を高さ約30メートルに掲げた。約2カ月間、宮司が旗のなびき具合を確認し雨風や農作物の豊凶を占う。

 神事では、近くの小川でみそぎを済ませたハチマキとふんどし姿の男性3人が登場。命綱などを付けず、素手で本殿前にある樹齢約700年の大イチョウの木にとりつき、手や足をかける場所を確認しながら登った。氏子衆が神旗を先端にくくりつけた長さ18メートルの竹を木の上に引き渡し、旗が上空で翻ると、息をのんで見守っていた観衆から歓声が上がった。

 旗上げを務める「神旗人」頭領の林達也さん(37)は「子どもたちに町の文化に携わっている自分の姿を見せることができた。ゆくゆくは受け継いでほしい」と汗をぬぐった。

 旗上げ神事は鎌倉時代の1205年の創建当時から続くとされる伝統行事。平安時代の天暦5(951)年に仏僧の隆信沙門が風水害の改善を風神に祈って、九千部山山頂で法華経九千部を読経して殉じたという伝説から、綾部八幡神社には風神が合祀(ごうし)されていることが神事の起源とされている。

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