薪窯で焼いた壺の出来栄えを確認する深川製磁の深川一太社長=有田町の谷窯

 薪(まき)を使ってたき上げた深川製磁の「谷窯」(有田町幸平)で13日、窯開きがあった。深川一太社長らが窯の中から取り出した壺(つぼ)や大皿を1点ずつ手に取り「発色がいい。味がある」などと、有田焼創業400年の記念の年の出来栄えを確かめていた。

 谷窯は50年ほど前に復元した3室ある登り窯。伝統の技を守ろうと、毎年1回、窯に火を入れている。今回は秋の有田陶磁器まつりの「※炎の競演~薪窯めぐり」に合わせ、11月18、19日に若手社員らが徹夜で火の番をした。焼成後は自然に冷却していた。

 窯開きでは、窯の中に入った社員が、同社独特の瑠璃地や染付、青磁の壺や花瓶、カップなどを外で待ち受ける深川社長に手渡しし、社員がリレーして箱に収めた。窯の周りでは一品一品違う表情を見せる薪窯作品のファンが作業を見守り、色よく焼き上がった大作が出るたびに歓声を上げていた。

 窯内の置いた場所によっては作品同士がくっついたり、ひびが入った物もあり、深川社長は「思いもよらない風合いが出たり、失敗があったりと、薪窯の面白さと難しさを改めて感じた。節目の年のご褒美とともに焼き物作りの戒めをもらったようだ」と話した。

 窯出しされた品は1月2日から同町のチャイナ・オン・ザ・パークで開く初窯展などで販売される。

※炎は品の口がそれぞれ火

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