取材に応じる佐賀県の山口祥義知事=28日午前、国会

 九州新幹線長崎ルートにフリーゲージトレイン(軌間可変電車、FGT)を導入する計画を巡り、石井啓一国土交通相は28日の記者会見で「現時点では、引き続き検討を進めていくという立場だ」と述べ、開発を継続する考えを示した。

 ただ、与党内では、全線フル規格化やミニ新幹線方式も含め整備手法を再検討する案が浮上しており、導入計画は白紙に戻る可能性も出ている。

 石井氏は「与党検討委員会などの議論を踏まえ、適切に対応していきたい」と述べた。

 一方、長崎県の中村法道知事は同日の与党検討委に出席し、FGT開発の遅れを踏まえ、長崎ルートの全線フル規格化を要望する考えを表明した。中村知事は「これ以上先延ばしになる状況は避けなければならない。方向性を見直してもらいたい」と記者団に語った。

 佐賀県の山口祥義知事は検討委に出席後、FGTの採用にはこだわらないとしたものの、全線フル規格化に関しては「地元負担の課題があるので非常に厳しい」と強調した。

 与党検討委の松山政司委員長(自民党参院議員)は会合後、8月にも検討委を開くとした上で「議論の方向性を明らかにしたいと思っているが、結論を出すのは難しい」と述べた。

 FGTを巡っては、試験車両に不具合が見つかり、2022年度の暫定開業時の導入が困難となったことを受け、JR九州の青柳俊彦社長が25日、「採算が取れず、現時点では困難」と表明した。【共同】

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