食場好吉区長(左)に、面浮立を見た感想を伝える野村一樹さん=太良町

野村一樹さんのために披露された、鬼の面をかぶって舞う面浮立=太良町

 佐賀市のバレエ教室「のむらバレエアカデミー」代表の野村一樹さん(48)=同市=がこのほど、太良町瀬戸区で伝承芸能の「面浮立」を見学した。地域に受け継がれる誇りや勇壮な所作を目の当たりにし、バレエの創作の糧にした。

 野村さんは以前から面浮立に興味を持っていたが、生では見たことがなく、教え子の父親の井上浩幸さん(45)=鹿島市=を通じて瀬戸区に打診した。区民らは受け入れた上で、「みたんなかとは見せられん」。1カ月、毎週木曜に集まって練習を重ねた。

 本番当日は、雨に見舞われる中、鬼の面をかぶって踊る掛け打ち11人が地元の神社に登場した。4人の鉦(かね)と1人ずつの笛、太鼓が奏でる音に合わせて両手を交互に掲げたり、素早く上体を振ったりし、面のシャグマ(毛)が豪快に揺れた。野村さんは連れてきた教室の教え子たちと一緒に舞に見入っていた。

 野村さんは「勇壮に舞う姿がかっこよく、生き様や心意気が皮膚感覚でびんびんと伝わり、舞踊家として共感するものがあった。創作活動、舞踊表現に生かしていきたい」と話した。食場好吉区長(65)は「みんな気合を入れて踊ってくれた。浮立の踊りが少しでも役に立ったバレエを見てみたいね」と話した。

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