自民、公明両党は3日、犯罪を計画段階で処罰する「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案について6日に衆院本会議で審議入りさせることで合意した。今国会中の成立を目指す。衆院法務委員会での実質審議は、先に国会提出されている民法改正案の採決後とし、来週にも始めたい考えだ。民進党などの野党は廃案を目指して徹底抗戦する構えで攻防激化は必至。後半国会の焦点となる。

 安倍晋三首相は政府与党連絡会議で、共謀罪法案に関し「確実な成立に向け、政府として緊張感を持って丁寧な説明に努めていく」と強調し、与党の協力を要請。公明党の山口那津男代表も「一致協力して進めたい」と呼び掛けた。

 与党は4日の衆院議院運営委員会の理事会で、6日の衆院本会議での共謀罪法案審議入りを打診する見通しだが、野党は反対する方針。

 与党は月内の衆院通過を狙うものの、審議入りを強行すれば国会が混乱する事態も予想される。

 共謀罪法案の衆院審議入りを巡っては、会期内に成立させるため、早期に審議入りしたい自民党が6日を提案。公明党は先に国会提出されている民法改正案や刑法改正案を優先して審議すべきだとして難色を示していたが、最終的に譲歩した。

 自民党の竹下亘、公明党の大口善徳両国対委員長が3日午前に国会内で会談し、6日の審議入りで合意した。菅義偉官房長官は記者会見で「2020年東京五輪・パラリンピックに向け、テロを含む組織犯罪を未然に防止するため万全の態勢を整える」と法整備の必要性を強調した。

 野党は廃案を目指して結束を強める構え。民進党の野田佳彦幹事長は会見で「金田勝年法相に徹底して説明を求め、廃案に追い込む」と明言。共産党の小池晃書記局長も「犯罪行為がなくても、計画段階で処罰するのは刑法の大原則を脅かす違憲立法だ」と非難した。

 民法改正案は債権分野を大幅に見直す内容。性犯罪を厳罰化する刑法改正案の衆院法務委での審議は、共謀罪法案を採決した後になる見通しだ。【共同】

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