金塊とみられる積み荷を運んだ小型船を調べる唐津海上保安部の保安官や唐津署員ら=1日午後3時すぎ、唐津市鎮西町の名護屋漁港

■過去最多10億円相当

 金塊とみられる約206キロの積み荷を小型船で唐津市の港に密輸したとして、第7管区海上保安本部(福岡県北九州市)と佐賀県警、門司税関などは1日、関税法違反(無許可輸入)の疑いで、長崎県壱岐市勝本町、船長斎藤靖昭容疑者(49)ら日本人と中国人の男計8人を逮捕した。

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 積み荷は税関が鑑定中で、金塊と確認されれば1回の押収量としては過去最多で、10億円相当に上るとみている。

 8人の逮捕容疑は5月31日、金塊とみられる荷を積んだ小型船「第三十六旭丸」(19トン)を、海外から唐津市鎮西町の名護屋漁港に入港させ、同日午後3時ごろ、許可を受けずに陸揚げした疑い。捜査当局は認否を明らかにしていない。

 7管などによると、小型船の船籍は青森県で、斎藤容疑者が所有者だった。船上にはイカ漁に使うランプが連なっているが、漁船登録は抹消されていた。斎藤容疑者ら日本人3人と中国人2人の計5人が乗船し、日本人2人と中国人1人の計3人が港で荷物を受け取る役割だった。日本人容疑者の住所はいずれも佐賀県外で、中国人は不定。

 捜査当局によると、不審な船が長崎県壱岐市の港に停泊しているという情報を受け、青森、長崎両県警が捜査し、金塊取引の疑いが浮上したため警察や海保、税関が合同で調べていた。容疑者らが陸揚げした荷物を乗用車に積み込むのを、張り込んでいた捜査員が確認し、任意同行した。

 捜査関係者によると、積み荷は中国から別の船で運ばれ、海上で受け渡しされていた疑いもあるという。

 財務省によると、金塊密輸事件の処分件数は2005~13年度まで年間数件~二十数件で推移。14年度は177件、15年度は294件と急増し、航空機による密輸が大半を占めている。

 海上保安庁によると、船を使った近年の金塊密輸事件の摘発は12年と15年、16年に各1件だった。

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