主要企業の選考活動が解禁され、県内でも学生が面接に挑んだ=佐賀市の佐賀銀行本店

 来春卒業予定の大学生を対象とした主要企業の採用面接が1日に解禁され、佐賀県内の就職活動がヤマ場を迎えた。人手不足に伴い企業の採用意欲は高く、学生優位の「売り手市場」が続いている。経団連の指針にとらわれない外資系や中小企業は採用を前倒ししており、内定を約束された学生も目立ち始めている。

 佐賀市の佐賀銀行本店では、リクルートスーツ姿の約130人がグループ面接に臨んだ。選考は福岡や東京、大阪でもこの1週間で開く。申し込みは前年より20人多い約720人で、人事担当者は「解禁日が形骸化しつつあり、選考を早めた他社の動向が気になる」と語った。

 伊万里市に工場がある名村造船所(大阪市)は5月中旬に面接を実施。首都圏の学生確保に苦心しており「昨年、九州出身でないと辞退したケースが多かった。工場見学を開き、職場の雰囲気を伝えるなど工夫している」と、他の企業との人材争奪戦の激しさを吐露する。

 すでに10社から内定をもらった友人がいる佐賀大学4年の女子学生(21)は「私も5月中旬、保険会社と自動車販売会社の内定をいただいた」。電通の女性新入社員が過労自殺に追い込まれた事件を受け、働き方への関心は強く「就職活動はこのまま続け、休みがしっかり取れる企業に最終的に決めたい」と話す。

 就職氷河期と異なり、受験する企業を絞り込む動きも広がっているようだ。佐賀大学キャリアセンターは「かつてのように何十社もエントリーする学生は少なくなった」。佐賀県内の就職を目指す長崎大学4年の男子学生(22)は「知名度の高い会社5社に絞ってまず面接を受け、駄目だったら次を探す」と淡々とした様子だった。

 経団連が加盟企業向けに定める指針では会社説明会は3月1日、選考活動は6月1日、正式な内定は10月1日を解禁としている。2年連続で同じ日程で、来年も変わらない。

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