本年度中に整備する農産物加工所(手前)、イノシシ処理場(奥)のイメージ(吉野ヶ里町提供)

 吉野ケ里町は、中山間地域の活性化を目指して新設する「ふれあい交流施設」の概要を公表した。農林産物の加工ができる施設で多良正裕町長は当面は町営で運営する方針を表明。併設するイノシシ処理場は隣の神埼市を含む広域で利用し、駆除活動や食肉生産の拠点にする。五ケ山ダムの振興事業で本年度中に整備する。

 ダム利水者の福岡県側が負担し、町が積み立ててきた基金を財源に松隈地区に建設する。既に造成が始まり約10ヘクタールを整備する。総事業費は約3億5千万円で、うち6千万円を国の農山漁村振興交付金から充てた。

 イノシシ処理場は木造平屋132平方メートル。神埼隊、脊振隊、吉野ケ里隊でつくる神埼地区駆除隊(42人)がイノシシの駆除・食肉処理にあたる。同地区では年間500~700頭を駆除しており、町農林課は「100頭の出荷を目標に販売面でバックアップし、特産化につなげたい」とする。維持費は人件費を除き年間約120万円と試算。同駆除隊、神埼市、吉野ケ里町で運営・管理体制を構築する。

 農産物加工施設は木造平屋383平方メートル。近くで採れるタケノコをゆがいたり、イチゴでジャムを作ったりできる調理室、竹細工など木工体験ができる研修室を備える。今後は本体工事発注を控えているが、ランニングコストは未定。町は年間での活用策を練り、管理費の試算や具体的な運営体制を詰める作業を急いでいる。

 町は福岡県につながる国道385号を導線に、周辺の温浴施設や道の駅などと連携させながら活性化を図りたい考えで、芝生広場や川遊び場も整備される。徳安信之課長は「地元の農業振興と里山の魅力に触れてもらう体験を提供し、交流人口の増加につなげたい」と話す。

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