意見聴取の後、報道陣の取材に応じる徳永重昭組合長=佐賀市西与賀町の佐賀県有明海漁協本所

論点整理素案などを説明する池田英雄副知事(中央)=佐賀市西与賀町の佐賀県有明海漁協本所

 佐賀県有明海漁協の徳永重昭組合長は28日、佐賀空港への自衛隊新型輸送機オスプレイ配備計画に対する漁協としての統一見解について、「そういう形はとらないのでないか」と述べ、明示しない考えを示唆した。県による漁協への意見聴取が実施されていることなどを理由に挙げた。

 東部地区の漁協を対象に開かれた県の意見聴取後に取材に応じた。徳永組合長は「基本的にどこも反対というスタンスは変わらない」と前置きした上で「それぞれのブロックで行われている今の会議が、そのまま意見集約に代わる形になっている」との見解を示した。

 県が計5回の意見聴取で出た漁業者の声を国に伝える方針であることも考慮した。さらに「最終的には地権者がいる話なので」と強調した。

 漁協は6月末の総代会で、全15支所のうち7支所で運営委員長が交代した。各支所からオスプレイ問題への対応に苦慮しているとの声が寄せられたため、支所ごとに意見を集約し、漁協としての統一見解提示の検討を今月7日の運営委員長・支所長会議で申し合わせていた。ただ、具体的な意見集約の方法や期限は示しておらず、その後に県による意見聴取が決まった。

 オスプレイ配備計画を巡っては、県議会が3日に計画容認の決議をし、山口祥義知事も13日の記者会見で容認姿勢を見せた。漁業者の判断にかかわらず、国との信頼関係構築に努力する考えを示した。

■「何も解決しなかった」 東部5支所聴取で国に不満

 佐賀空港への自衛隊輸送機オスプレイ配備計画を巡り、佐賀県は28日、南川副を除く空港近辺の東部地区5支所から意見聴取した。漁業者からは国の公共事業が有明海の漁場環境の悪化を招いたとする訴えが相次ぎ、「国はこれまで何も解決しなかった」と不満の声を上げた。

 意見聴取は3地区目。漁協側約40人と池田英雄副知事らが出席し、非公開で行われた。出席者によると、漁業者からは公共事業による海の環境悪化を認めなかった国の姿勢を挙げて「オスプレイが来て何かあった場合も、何もしてくれないのではないか」との意見が上がった。県側はオスプレイの問題を契機に国から新たな有明海再生の対策を引き出す姿勢を示した。

 大詫間支所の中島良人運営委員長(63)は「空港の目と鼻の先で特に影響を受けやすい。われわれは生活がかかっている。諫早など今までのことの解決が先」と主張した。

=オスプレイ 配備の先に=

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