メンバーら3人が今年2月、現地で奨学生らの現状を聞き取った(地球市民の会提供)

奨学金を受け取っているタイの学生ら(地球市民の会提供)

■来年3月「経済成長で役割終え」

 国際交流活動に取り組む佐賀市の認定NPO法人「地球市民の会」は、1990年5月から30年近く続けてきたタイの学生への奨学金支給事業を終える。同事業ではこれまで、タイの学生3461人を奨学金で支えてきたが、支給中の高校生5人と大学生2人が卒業する2018年3月で終了することを決めた。担当の山路健造さんは「現地を訪問し、事業が一定の役割を終えたことを感じた」と話す。

 日本の中高にあたる三つの学校で、ひとり親家庭か両親のいない家庭、土地などの固定資産を持たない家庭の学生に支給してきた。タイの経済成長を受けて事業終了を検討し、現状を確認するために会のメンバーら3人が今年1月30日から2月5日にタイを訪れた。

 過去に奨学金を受け、今は教師になったチェさん(40)から「奨学金がなかったら教師になれなかった」と感謝を伝えられるなど事業の成果を実感。タイ政府などが支給する奨学金もでき、会の奨学金がないと学校に通えない学生はいなくなったことも分かったという。事業終了後も、柳川高(福岡県)に留学するタイ学生との交流事業を企画するなど、関係を深めていきたい考え。

 スリランカとミャンマーへの奨学金支給は継続する。原資は「さとおや」と呼ばれる会員からの毎月千円以上の寄付で、さとおやには学生から手紙が届き、定期的に開く「さとおやツアー」で現地を訪れることもできる。問い合わせは地球市民の会、電話0952(24)3334まで。

このエントリーをはてなブックマークに追加