九州経済調査協会が2日まとめた2017年版の「九州経済白書」によると、九州・沖縄、山口の企業のうち8割弱が人材確保を経営課題と認識していることが明らかになった。ファミリーレストランが24時間営業を取りやめるなど人手不足による影響が各業界で顕著になりつつあり、地域の経済成長の新たな抑制要因となる恐れもある。

 白書は、人手不足の原因が高齢化や、少子化による人口減といった構造変化によるもので、今後こうした状況が慢性化するとも指摘した。九経調は「働き方改革を通じ、女性や高齢者など多様な人材活用を進めることが喫緊の課題だ」とし、対応策として女性の就労拡大、60歳以上の退職抑制、時間当たりの業務効率を高める取り組みなどを促している。

 九経調が実施したアンケートで、人手不足で「一定もしくは深刻な悪影響が出ている」とする企業は36・3%に上った。「今後悪影響が出る恐れがある」の40・1%も合わせるとこうした問題を重視する企業は全体の8割弱となる。「現在も今後も悪影響は出ない見通し」と回答した企業は22・8%にとどまった。

 従業員の過不足状況に関しては「不足」「やや不足」と回答した企業が計55・1%に達した。九州・沖縄の有効求人倍率は、09年7月に0・37倍で底を打ってから上昇を続け、16年12月に1・28倍と統計開始以来の最高値を記録。以前は景気回復期に人手不足が強まる構図だったが、近年は景気停滞局面でも不足感が続いていると分析した。【共同】

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