政府が今国会に提出する土地改良法改正案などの骨子が2日、明らかになった。離農者らの農地を集め、担い手農家に貸す「農地中間管理機構」が借り入れ中の農地は、所有者の同意や費用負担なしに、都道府県が大区画化などの基盤整備をできるようにする。整備を加速し、農地の集積を促したい考えだ。

 これまで所有者の高齢化や離農によって費用負担が障害となり、整備が進みにくいことが多かった。中山間地などで条件が悪い未整備の農地では、借り手がない場合もあった。

 改正案では、機構が農地を借り入れる際に、整備する可能性があることを所有者に事前説明するよう義務付ける。都道府県による無分別な農地整備を抑制するため、機構への農地の貸付期間や面積、収益性向上、担い手農家への集約化といった条件を設ける。

 また通常の土地改良事業でも15人以上とされた申請人数の条件を廃止するほか、農地に共有者がいる場合でも代表者1人で手続きを進められるなど作業を簡素化する。

 こうした改正を通じて、担い手農家への農地集積の割合を現在の5割から2023年までに8割に引き上げる政策目標の実現を目指す。

 改正案では災害対策も強化する。地震被害に備え、農業向けの用排水施設の耐震化工事に関して、農家の費用負担や同意なしに実施できることを盛り込んだ。津波被害による除塩事業も、復旧を迅速にできる災害復旧事業に位置付け、各地で多発する老朽化による農地インフラの損壊の再建も、災害復旧事業と同じ手続きでできるようにする。【共同】

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