成人年齢を20歳から18歳に引き下げる民法改正案に、結婚できる年齢(婚姻適齢)を男女とも「18歳以上」に統一する規定が盛り込まれていることが2日、政府関係者への取材で分かった。終戦直後に定められた女性は「16歳以上」とする規定が見直される公算が大きくなった。

 法務省は「共謀罪」の構成要件を変えた「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案の成立を優先し、民法改正案の今国会提出は見送る方針。

 現行民法は婚姻適齢を男性18歳以上、女性16歳以上と規定。さらに未成年者の場合は親の同意が必要となる。国際的には男女同一が一般的だが、日本では女性の方が心身の発達が早いなどの理由で低く設定されている。明治時代の民法施行時は男性17歳以上、女性15歳以上だった。

 しかし女性の高校進学率が飛躍的に伸び、16、17歳での結婚が減少したことなど社会的な背景が変わり、男性と区別する合理的な理由がないとの指摘が出ていた。

 さらに現行制度のまま成人年齢を18歳に引き下げた場合、女性だけ成人年齢と婚姻適齢が一致せず、親の同意が必要なケースが残ることになる。こうした観点から、今回の民法改正と同時に婚姻適齢を18歳に統一するのが適当と判断した。法案成立後、3年程度の周知期間を設ける方針。

 厚生労働省の人口動態調査によると、2015年に婚姻届を提出した女性約63万人のうち、16、17歳は1357人だった。

 婚姻適齢を巡っては、法制審議会(法相の諮問機関)が1996年に「男女とも18歳」とする民法改正案の要綱を答申したが、法改正に至っていない。法制審は、成人年齢の引き下げを議論した際の最終報告書でも同じ意見を表明している。

 国連の女性差別撤廃委員会は、日本の現行民法の婚姻適齢規定を「差別的」と批判している。【共同】

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