■初回で受け取ればポイント付与

 楽天と日本郵便は5日、宅配便の再配達を減らす取り組みで協力すると発表した。荷物を1回で受け取った場合にポイントを付与したり、受取人が不在でも指定の場所に置いたりできるようにする。インターネット通販の普及で荷物が急増し、宅配業界では人手不足が深刻化。通販各社も危機感を強め、再配達への対策が広がっている。

 国土交通省によると、再配達となる宅配便の割合は全体の約2割に上る。都市部の単身世帯では再配達が2、3回に及ぶこともあり、宅配業者の長時間労働にもつながっている。

 楽天が付与するのはネット通販サイトの楽天市場でもらえる「楽天スーパーポイント」。4月25日から9月末まで導入し、継続も検討する。2015年に同じ取り組みを試験導入し、実際に再配達が少なくなったという。

 楽天市場からの荷物を受けた日本郵便は、受取人が自宅の玄関前など置く場所を事前に決められるようにする。郵便局でも受け取れるようにして再配達を減らす。いずれも年内に始める。

 楽天の担当者は「ヤマト運輸など他の宅配業者との連携も検討していきたい」と話した。

 取り組みは他の通販などにも広がる。アスクルは独自の宅配システムで渋滞や天候など過去のデータから最適なルートを割り出し、極力配達予定時間通りに届けられるようにしている。配達前日から到着時間をスマートフォンでこまめに知らせ、再配達の割合を3%以下に抑えた。

 IT大手のディー・エヌ・エー(DeNA)は宅配便最大手のヤマト運輸と共同で、自動運転の技術を利用した配達サービスを目指す。実現すれば顧客が望む場所や時間で荷物を受け取れるが、開発には時間がかかりそうだ。【共同】

 ■宅配便の急増 国土交通省によると、2016年の宅配便取扱個数は38億6900万個で前年から6・4%増えた。16年まで10年間で約3割増加している。インターネット通販の普及が主因。日用雑貨を購入する消費者が増え、小型の荷物が増えている。即日配達や無料の再配達などサービスの多様化も背景にある。高齢化の進展でネット通販からの宅配便は今後も増加が予想される。【共同】

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