パネルディスカッションでは、エミューの活用策などを語り合った=基山町民会館

基調講演した東京農業大の横濵道成名誉教授

 オーストラリア原産の大型鳥・エミューを生かした地域興しに取り組む基山町が29日、町民会館で「エミューシンポジウムinきやま」を開いた。東京農大名誉教授の横濵道成氏が「産業鳥・エミュー 特性を生かした飼育法」と題し基調講演。来場者約450人が、観光資源化や製品化などの可能性を探った。

■会場で美肌体験肉料理提供も

 同大は北海道の網走でエミューを飼育・研究している。横濵氏は脂肪から精製されるエミューオイルが人の皮脂に非常に近い成分で、皮膚への浸透性や保湿性が高いことを説明。「オイルは精製すると1リットル4万5千円で取引される。オイルを主体とした家畜として飼ってもらえれば」と述べた。また、卵には鶏卵に含まれるアレルギーの要因物質が少なく、菓子に代替品として活用されているという。

 パネルディスカッションでは飼育業者が、耕作放棄地の雑草をエミューが食べ、現在はキクイモを栽培する畑に生まれ変わったことを紹介した。特別ゲストの美容家・佐伯チズさんがエミューオイルを用いた化粧品を近く商品化することも伝えられた。

 会場には体験ブースも設けられ、佐伯さんの美肌塾ほか、エミュー肉を使ったチンジャオロースやカレーなどの料理を提供。卵の殻に装飾を施したエッグアート、羽根を用いたアクセサリーなども来場者の目を引いていた。

 町内では耕作放棄地対策を目的に14年からエミューを中山間地域などで飼育しており、現在では約250羽いる。昨年は待望の初産卵もあり、町は本年度中に食肉処理施設を整備し、基山産エミューの供給体制を整える。

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