貧困家庭の食事支援は「子ども食堂」などを通じて全国に広がりつつある。だが食の貧困は家庭内に隠されることが多く、支援者にも把握は難しい。

 生活困窮者の支援団体「インクルージョンネットかながわ」(神奈川県鎌倉市)は週2回、子どもたちに放課後、居場所として自由に過ごせる空間を提供し、うち月2回は夕食を無料で出す。

 寄付のジャガイモを使ったカレーに、トマトとタマネギをのせたフランスパン。6月の夕食提供日のメニューだ。スタッフは「季節を感じてほしいので旬の野菜を使うようにしている」と話す。

 しかし提供日数を増やすには予算も人手も厳しく、貧困家庭の栄養を補うには不十分だ。貧困状態を知られたくないからと利用しない子も多いため、支援できているのはごく一部にすぎない。

 最近は安価な衣料チェーンや100円均一の店が増え、食事を抜くほど困窮しても、身なりや持ち物は他と変わらない子どもが増えたという。明石紀久男理事は「こちらから働き掛けようとしても、子どものSOSをキャッチしづらくなった」と嘆く。

 子どもが「泊まりたい」と言い出すなど、家庭に問題を抱えている様子が垣間見えることもある。明石理事は「親も働き過ぎや障害など困り事を抱えている。彼らを責めるのではなく、子どもが安心できて、おなかいっぱい食べられる場を提供したい」と話した。【共同】

このエントリーをはてなブックマークに追加