昨年1年間に全国で摘発された刑法犯のうち、パチンコに使う資金調達が犯行の動機・原因だったのは1329件に上ることが3日、警察庁のまとめで分かった。競馬や競輪などのギャンブル目的は999件だった。犯罪統計ではこれまで、動機の分類でパチンコやギャンブルを「遊興費充当」の中に含めており、個別の件数は明らかになっていなかった。

 警察庁は、ギャンブル依存症が社会問題化して対策が急務となっている現状を踏まえ、2015年から初めて個別に集計を始めた。

 政府は、カジノを中心とする統合型リゾート施設(IR)整備推進法の施行を受け、ギャンブル依存症の対策を盛り込んだ基本法案の今国会提出を目指している。

 警察庁は、動機の分類で新たに「パチンコ依存」と「ギャンブル依存」を加えて集計。16年は合計で2328件に上った。罪種別の内訳は窃盗犯が1719件、詐欺などの知能犯320件、強盗などの凶悪犯21件、暴行などの粗暴犯16件など。刑法犯の摘発総数は約32万件だった。15年は計1702件で、このうちパチンコが995件、ギャンブルが707件だった。罪種別では窃盗犯1273件、知能犯326件、凶悪犯17件、粗暴犯15件など。

 警察庁はこれまで、パチンコへの依存防止対策として、メーカーに対して射幸性が過度に高まるのを防ぐことができる遊技機の開発と普及を指導。全日本遊技事業協同組合連合会など業界14団体の連絡協議会も各営業所向けに、パチンコ依存への対応をまとめたガイドラインを作成している。厚生労働省は14年、ギャンブル依存症と疑われる人が約536万人に上ると推計値を初公表し、社会問題としてクローズアップされた。【共同】

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