佐賀県佐賀市の4月1日時点の待機児童数は32人で、指定した保育園に入れずに待機となっている園児と合わせると144人に上っている。市内の保育園の定員数は昨年度より約400人増えたものの、「待機」数は過去最多となった昨年度より3人減にとどまった。申込者数に対する待機児童の割合は10・5%で、10人に1人が「待機」する状況が続いている。

 市保育幼稚園課によると、申込数は昨年度より46人多い1367人だった。待機児童は19人多い32人で、記録がある2009年以降、過去最多だった。兄弟が通っているなどの理由による園指定の待機は、昨年度より22人減ったものの112人に上った。

 園指定を含む待機児童を年齢別にみると、0歳が20人、1歳64人、2歳30人、3歳20人、4歳8人、5歳は2人となっている。1人の保育士が受け入れられる園児数は年齢で異なり、手厚い保育が必要な乳幼児ほど待機が発生している。

 市内の保育施設は民間の小規模保育なども含め昨年度より7施設増え83施設となり、定員は401人増の6300人となった。地域差があり、子育て世帯が集中する市街地で定員超過になりやすい傾向にある。核家族化や共働きの広がりなどで保育需要は高く、定員が増えたものの「なんとか待機児童増加に歯止めをかけている状況」(市担当者)という。

 小規模保育施設の開設を支援するため、市は本年度、開設経費を最大150万円補助する。小規模施設は保育士経験者らが独自に開設しやすいとみて、補助で設置を促す。

 ただ、定員増には園の新設、拡張だけでなく保育士確保も必要となる。市は離職した保育士の職場復帰を促すため、保育士再チャレンジ研修を実施していたが、参加者が少ないため15年度から保育士資格保有者に限定しない研修に切り替えた。16年度は15人程度参加し、2人が職場復帰した。

 国は中堅保育士約10万人を対象に、月4万円賃上げするなど待遇改善を進めているが、保育士確保にどの程度の効果があるかは見通せない。市保育幼稚園課は「自治体独自で待遇改善など保育士の取り合いとなると、別の地域で保育士が不足することになる。国による一律の改善が望ましい」とした上で、「市としてどのような取り組みが必要か検討したい」としている。

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