「中村先生を偲ぶ会」で当時を振り返る無津呂又浩さん(右)=佐賀市富士町の小中一貫校北山校(提供)

■命の大事さ考える機会に

 佐賀市富士町の小中一貫校北山校(北川正行校長)で、豪雪のため殉職した中村富可男教諭=享年41歳=をしのぶ会があった。中村教諭の長男である無津呂又浩さん(62)が当時の思い出などを語り、子どもたちは教え子や地域に愛された先生へ思いをはせた。

 1963年1月26日、富士村(当時)は豪雪に見舞われた。中村教諭は子どもを家まで送っていたが、夕方に消息が分からなくなった。91時間後、中村教諭は雪の中から遺体で見つかった。雪で登校できない地域の子どもたちを訪ねる途中だったという。同校では毎年1月下旬に「中村先生を偲(しの)ぶ会」を開いている。

 父の遭難時、小学2年生だった無津呂さんが当時の様子などを振り返った後、「人は忘れられることが一番悲しい。忘れずに50年以上も会を開いてくれてありがとう」と感謝し、「自分やまわりの命を大事にして」と呼び掛けた。

 8年生の無津呂慎之助さん(14)は「息子さんからの話は初めて。いろんな人の命を大事にしたい」といい、堤政宗さん(14)も「会を継続して、下級生に『いい先生がいた』と伝えていきたい」と話した。

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