JR九州は31日、新幹線や在来線の1キロ当たりの1日平均乗客数を示す「輸送密度」の2016年度実績を発表した。これまで国土交通省を通じて公表していたが、昨年10月の株式上場に伴い会社として発表することにした。JR九州が発足した1987年度と比較すると在来線の半数以上で輸送密度が減少しており、青柳俊彦社長は特に地方路線が採算面で「苦しい状況にある」と述べた。

 青柳氏は、不採算路線の廃線などは現時点で検討していないとした上で「沿線自治体などの理解が深まり、路線存続への動きにつながることを期待する」と述べた。

 国鉄分割民営化の際、輸送密度4千人未満の区間は、鉄道輸送に不向きとされていた。単純比較はできないが、今回示されたデータでは在来線全21路線のうち10路線が該当。熊本、鹿児島両県などを走る肥薩線が458人と最も少なく、吉都線や日南線もそれぞれ千人を割り込んだ。

 JR九州は、16年度の路線ごとの旅客運輸収入も初めて公表。九州新幹線は501億円で、在来線は鹿児島線の442億円が最多だった。【共同】

■佐賀県内5区間減少 伊万里-唐津間など

 佐賀県関係の路線では、鹿児島本線博多-久留米間の輸送密度が46・2%増えるなどJR九州発足後の30年間で急成長した区間もあったが、筑肥線伊万里-唐津間が67・6%減、唐津線久保田-唐津間が38・0%減となるなど、全9区間のうち5区間で減少した。

 県関係で2016年度の輸送密度が最も多かった区間は博多-久留米間の6万8589人で、長崎線鳥栖-佐賀間が3万1420人で続いた。

 最も少なかったのは筑肥線伊万里-唐津間の236人で、九州の在来線区間で4番目に少なかった。唐津線は2区間ともに減少した。

 併せて発表した16年度の駅別乗車人員ランキングでは、佐賀駅が1万2341人で9位、鳥栖駅が7039人で25位だった。

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