共同通信社は31日までに、各都道府県にある地域シンクタンクや金融機関計47社に実施した景気アンケートをまとめた。人手不足が地元企業の足かせに「なっている」「ある程度なっている」との回答を合わせると90%超に上り、景気が改善傾向を見せる中、地方でも人材確保に苦しんでいる状況が鮮明になった。

 東京と地方の景気格差でも約半数が今後、一段と拡大すると答えている。政府は「地方創生」への取り組みを強調するが、東京一極集中を懸念する地域の実態をあらためて示した。

 人手不足の影響について、地元の企業活動の足かせに「なっている」が17社、「ある程度なっている」が28社で計45社(96%)だった。「生産水準を抑える動きがある」(東北のシンクタンク)など具体的な答えもあった。人手不足の影響が大きい業種(三つまで回答)は「建設」が34社でトップ。次いで「医療福祉」の25社、「運輸郵便」の22社となった。景気の先行きを左右する懸念材料(複数回答)でも「人手不足」が41社と最多で、2位は「消費の動向」の36社だった。

 東京と地方の景気格差には「一段と拡大」が25社で、「現状の格差が継続」は15社だった。「Uターンなどの取り組みの効果は限定的で、地方から首都圏への人の流れは変わっていない」(北陸のシンクタンク)との指摘もあった。

 安倍政権の経済政策「アベノミクス」の地元への効果には「波及している」はゼロで、「ある程度波及している」が26社、「あまり波及していない」が10社、「波及していない」は1社だった。

 地元経済の現状は「改善」が1社、「緩やかに改善」が38社で、「横ばい」は7社、「緩やかに悪化」「悪化」はいずれもゼロだった。来年春にかけての先行きも「改善」「緩やかに改善」を合わせて32社となった。

 アンケートは地域シンクタンクや地方銀行などを都道府県ごとに1社ずつ計47社選び、6月中旬から7月中旬にかけて書面で実施した。【共同】

このエントリーをはてなブックマークに追加