佐賀新聞の取材に応じる今村雅弘復興相=東京・霞が関の復興庁

■「傷つけた、申し訳ない」

 東京電力福島第1原発事故の自主避難者に対する記者会見での発言に批判が集まっている今村雅弘復興相=衆院比例九州、鹿島市出身=は7日、佐賀新聞社の取材に答え、「避難は原発事故が原因で、国や東電に責任がある。真意が伝わらず、避難者を傷つけてしまい申し訳ない」と謝罪した。佐賀県民には「心配をお掛けしたが、県民が誇りに思えるような仕事をしていきたい」と述べた。

 -避難指示区域外から自主的に避難した人の帰還について「本人の責任」とした自身の発言を撤回、謝罪した。その真意は。

 「インフラの復旧などで帰還できる環境は整いつつあるが、戻るかどうかはそれぞれが抱える事情に応じて判断されること。国が強制するものではなく、自らの判断が尊重されるべきという意図だった。さらに、避難のきっかけさえも『本人の責任』と誤解された。そこは原発事故が原因で、国や東電に責任がある。記者から『自己責任か』と問われ、応じてしまった。深くおわびする」

 -避難者からは「今村氏は実情を知らない」と辞任を求める声も上がる。

 「福島、宮城、岩手の被災3県に時間を見つけては足を運び、ほとんどの市町を回った。現場で多くの人の声に耳を傾けることを大切にしてきたつもりだ。現地では厳しい声をいただくこともある。子どもたちの笑顔に胸が熱くなったこともある。昨年8月の復興相就任から、被災地に寄り添い、何とか前を向いてもらおうと自分なりに懸命にやってきた。これからもできる限り現地に赴きたい」

 -会見で激高する場面がテレビで繰り返し伝えられている。なぜ、感情的になってしまったのか。

 「会見全体を見てもらえば分かるが、一人のフリーの記者と討論のような形になってしまった。最初は冷静に答えていたが、『責任を持って回答を』と迫られた。私自身というより、復興庁の職員、復興行政に携わる人たちも責められたように感じ、感情的になってしまった。申し訳ない」

 -今回の会見をきっかけに、テレビや会合での過去の発言にも問題があったと指摘する声もある。

 「口べたと言われても仕方ないが、思っていることや、やってきたこと、正論でもそれを相手に届くように伝えることが大切だと感じている。大臣になり、記者会見の場で瞬間的に応じる難しさを、改めて実感している」

 -佐賀県民は県出身の今村氏が東北復興の先頭に立って働くことに期待していたと思う。

 「多くの県民に心配をお掛けし、申し訳なく思う。仕事はしっかりやってきたし、これからもそうだ。復興政策を遂行し、実績を上げることで、佐賀県民に誇りに思ってもらえるよう頑張っていきたい」

このエントリーをはてなブックマークに追加