ヤマト運輸本社

■ドライバー負担減目的

 宅配便最大手のヤマト運輸が、インターネット通販最大手アマゾンから受託する即日配送からの撤退を検討していることが7日、分かった。夜間に配達する荷物が増える原因となっており、ドライバーの負担を減らす必要があると判断した。即日配送の受託を徐々に減らし、将来はなくす方向とみられる。

 迅速な配送をうたうネット通販の競争が激化する一方で、宅配大手は深刻な人手不足に陥っている。通販各社では、即日サービスを維持するため、自社配送を模索する動きが出始めている。

 アマゾンは年会費3900円の有料会員に対し、最も早い場合は注文が確定した当日に配送するサービスを展開。荷物の到着時間が午後9時以降になることがあるため、即日配送を担うヤマトのドライバーの長時間労働を招いていた。

 ヤマトは3月、ネット通販など大口の法人契約を見直し、取り扱う荷物の量を減らすと表明。運賃の値上げを受け入れない大口顧客との契約を一部打ち切ったり、繁忙期の配送日を分散するよう求めたりして、宅配便の総量を抑えることを検討していた。

 ヤマトは採算の改善を目指し、9月までに個人が送る荷物を含めた運賃を27年ぶりに値上げする方針。宅配便の9割をネット通販など法人契約が占めており、これまで荷物の量によって値引きしてきた。アマゾンとも値上げ交渉入りしている。

 一方、アマゾンは東京や大阪など一部地域で、注文から最短1時間で届けるサービスを自社で賄っている。「通常の配送もアマゾン自身で今後担うための布石ではないか」(宅配大手幹部)との見方もある。【共同】

■即日配送

 インターネット通信販売の利用者に注文当日に商品を届けるサービス。アマゾンが有料会員向けに展開している。家電量販のヨドバシカメラはネット通販サイト経由の注文に、無料で即日配送している。地域を限定し数時間以内に届けるサービスもあり、配送のスピード競争が激化している。利用者の注文が遅くなるほど荷物の到着が夜間にずれ込むため、宅配業者らの負担増加につながっている。【共同】

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