29日に開幕する有田陶器市をPRする有田商工会議所の深川祐次会頭(右から2人目)ら=伊万里市役所

有田陶器市のポスターに採用された瀬崎萌々花さん。「女性の表情が漫画のようにならないよう気をつけた」と話す=有田町の有田工業高

■スマホで刻々もてなし情報

 大型連休恒例の有田陶器市が29日から5月5日まで、有田町で開かれる。114回目の今回も、焼き物店など約500店がJR上有田駅から有田駅周辺までの通り沿い約4キロを埋め、伝統の文様に彩られた作品や新作などを販売する。主催する有田商工会議所は期間中、120万人の来場を見込む。

 昨年スマートフォン対応に生まれ変わった陶器市のホームページを、今年も拡充した。出店者がリアルタイムに発信するセールやもてなし情報を、店の場所とともにその場で知ることができる。

 これまで有田商工会議所で開かれていた伊万里・有田焼伝統工芸士展と有田陶芸協会展は、今年から会場を同町外尾の県陶磁器工業協同組合に変更。400年の伝統で磨かれた匠(たくみ)の技を披露する。同組合では有田焼窯元など69社の商品も展示する。

 町役場東出張所広場では、九州各地の名物が集まる「ご当地グルメフェア」を開催する。町内や九州各地から30店が自慢の味を提供する。トンバイ塀のある裏通りではカフェ6店が、有田焼の文様をあしらった紙コップでもてなす。

 駐車場は公営私営合わせて8300台以上を準備。町内各地を結ぶ無料のシャトルバスは、焼き物商社が並ぶ有田焼卸団地~県陶磁器工業組合を新設した。

 有田商工会議所の深川祐次会頭は昨年の有田焼創業400年に触れ「今年は原点回帰。節目の年の取り組みの成果を出したい」と話した。問い合わせは同商議所、電話0955(42)4111。

■瀬崎さん(有田工3年)ポスター採用 

 29日に有田町で開幕する第114回有田陶器市(有田商工会議所主催)のポスターが完成した。有田工業高デザイン科3年の瀬崎萌々花(ももか)さん(17)=大町町=の作品を採用、佐賀、福岡両県の主要駅などに掲示し、焼き物ファンに来場を呼び掛ける。

 ポスター図案は同商議所が募集。高校生と一般の計43点の応募があった。瀬崎さんの作品は着物姿で日本髪を結った女性が、陶器市のにぎわいを背景に立つ姿をポップな色使いで仕上げた。背景や着物の柄などには青海波などの有田焼の文様を描き込んでいる。

 昨年の有田国際陶磁展ポスターに続く採用となった瀬崎さんは「女性の表情や全体の色調に気を配った」と話し「伝統と新しさが同居する有田焼の魅力を表現したかった。時間を掛けて作業を続けて良かった」と2年連続の快挙を喜んだ。

■大川内山も春の窯元市 陶板弁当予約受け付け

 佐賀鍋島藩の「秘窯の里」として知られる伊万里市大川内山で29日から5月3日まで、窯元市が開かれる。肥前窯業圏が日本遺産に認定されたことを受け、今年から有田陶器市と開催時期を合わせた。限定100個を抽選販売する「春の陶板弁当」の注文を18日まで受け付けている。

 当日は30を数える窯元の軒先で焼き物を特価で販売するほか、B級品や訳あり商品などの手頃な価格の商品も並べる。実行委員会は「肥前窯業圏一体となったイベントで、肥前磁器の401年目として発信していきたい」と話す。

 特別企画の陶板弁当はふたに16センチ四方の陶板(通常1~2万円相当)がはめ込まれた2段重。絵柄は窯元が一つ一つ手描きし、40種類ほど用意する。弁当の中身も手まりずしやちらしずし、天ぷらなど、彩りを重視した盛り付けになっている。1個3500円(税込み)。陶板を立てるスタンドも付いており、持ち帰ってインテリアとしても楽しめる。

 当選者は期間中に伊万里鍋島焼会館前で直接受け取る。購入希望者は住所、氏名、電話番号、受け取り希望日と時間(午前か午後)を明記し、往復はがきかEメール、ファクスで申し込む。問い合わせは伊万里鍋島焼協同組合、電話0955(23)7293。

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