山本公一原子力防災担当相(右)を放射線防護対策を講じた施設に案内する岸本英雄町長(左)=玄海町の特別養護老人ホーム「玄海園」

 九州電力玄海原発(佐賀県東松浦郡玄海町)の再稼働に関し、内閣府の山本公一原子力防災担当相は8日、重大事故の対策状況を確認するため、玄海町の玄海原発や介護施設、唐津市の県オフサイトセンターを視察した。既に3、4号機の再稼働に同意している玄海町の岸本英雄町長は放射線防護対策施設を増やす意向を示し、国の支援を求めた。

 原発から約3キロに位置し、100人が入居する特別養護老人ホーム「玄海園」では、施設職員が事故時に放射線を取り除いた外気を供給する設備などを説明した。同行した岸本町長は、別に公共施設1カ所でも国の支援を受けて放射線防護対策に取り組みたいと要望した。

 町長によると、山本大臣は「放射線に対する気密性は高い」と玄海園の防護対策を評価し、避難道路整備の重要性を述べたという。町長は「一定の対策ができていることを確認できた」と語った。

 原子力規制庁職員が常駐し、事故時に現地対策本部が設置される唐津市西浜町の県オフサイトセンターも訪れ、峰達郎市長と面談した。櫻庭佳輝市総務部長によると、大臣とは10分程度やりとりし、市長は離島住民の不安などを伝え、「万が一の時は国が最後まで責任を持って対応するように」と要請した。

 玄海原発の視察では構内の防災対策を点検した。本土と呼子大橋でつながる唐津市呼子町加部島では展望台から離島を確認しようとしたが、霧で見えなかったという。

 山本大臣は佐賀県訪問に先立ち、重大事故時の避難対象となる半径30キロ圏が含まれる長崎県も訪れ、中村法道知事と意見交換した。中村知事は、離島が多く陸路では避難できない不安や、港湾機能強化を求める意見などを伝えた上で「避難計画の充実に力を注ぐので支援を」と要望した。四国電力伊方原発がある愛媛県が地元の山本大臣は「住民の不安は分かっているつもり。地元の声を聴き、万全を期す」と応じた。

 9日は福岡県の小川洋知事と会談後、佐賀県庁で山口祥義知事と意見を交わす。

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