【ニューヨーク共同=五十嵐希】米IT大手グーグルは7日、自社のインターネット検索結果やニュースサイトの記事について、信頼できるかどうか第三者が意見を表明できるようにする仕組みを世界で導入したと発表した。事実検証を手掛ける団体など第三者の意見を表示することで、欧米を中心に社会問題化しているネット上の「偽ニュース」拡散への対策を強化する。

 昨年の米大統領選の際には「ローマ法王がトランプ氏支持を表明」などの虚偽情報がネットで拡散。トランプ氏の勝利にも偽ニュースが一役買ったとの見方があり、IT業界に対策を求める声が高まっていた。

 サイト上の情報が虚偽だと指摘したい第三者はグーグルに所定の様式で申請する。グーグルは申請者を独自に審査し、信用できると判断すれば、「第三者によるファクトチェック(事実関係の検証)によると、この情報は間違っている」と表示する。逆に「正しい」ことを同様の手続きを通じて示すこともできる。真偽をチェックした第三者が誰かも表示される。

 日本語版サイトでも一部説明を始めたが、現段階では、日本での具体策は明らかになっていない。

 米国には記者らによるファクトチェックを手掛ける団体が数多くある。グーグルは、これらの団体が第三者の役割を果たすことを想定している。

 ある団体が正しいとした情報について、別の団体が間違っていると主張する場合もありそうだが、グーグルは「両論併記になったとしても、人々が情報を理解する手助けにはなる」と説明している。

 ■偽ニュース 虚偽のニュースのことで、インターネット上に広がり欧米などで社会問題化している。昨年の米大統領選では、敗北した民主党候補のクリントン元国務長官が「(過激派組織)『イスラム国』(IS)に武器を売った」といった、うそのニュースが有権者心理に影響した可能性が指摘されている。ドイツのメルケル政権は今月、ソーシャルメディアの運営業者に対し、偽ニュースの速やかな消去を義務付け、違反した場合は罰金を科す法案を閣議決定した。

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