信用調査会社の東京経済佐賀支店がまとめた2016年(15年10月~16年9月)の佐賀県土木工事業ランキングによると、上位300社の総工事高は前年比7・5%減の814億1千万円だった。アベノミクスによる財政出動が一段落し、公共工事が減少したためで、2年連続で前年実績を下回り、過去3番目に少ない水準だった。

 16年は九州新幹線長崎ルートや西九州自動車道関連の大型工事もあったが、上位10社のうち7社が前年を下回った。工事高トップは松尾建設(佐賀市)で、92億5800万円(11・2%減)。2位は牟田建設(神埼郡吉野ヶ里町)、3位は中野建設(佐賀市)、4位は唐津土建工業(唐津市)で、上位4社は前年から変動はなかった。

 筑後川の防災工事などを請け負った大義建設(小城市)が、前年の9位から5位に浮上。前年39位だった森永建設(佐賀市)は、九州新幹線長崎ルート関連工事で約2・1倍の大幅増となり、10位に入った。

 土木工事以外も合わせた上位300社の総売上高は1・0%減の2304億6400万円。上位10社のうち6社は増収で、民間を含む建築工事の売り上げ増が底上げしたとみられる。本業のもうけを示す営業利益は27・9%増の91億6800万円、総従業員は1・1%増の7713人。経常利益は23・3%増の102億5100万円で、過去3番目の水準に回復している。

 同支店は「公共工事の依存度の高い佐賀県では、アベノミクス効果の息切れ感がうかがえる」と説明。17年の見通しについては「熊本地震や九州北部豪雨の影響で原材料の高騰や人手不足が懸念され、経営環境は楽観視できない」と指摘した。

このエントリーをはてなブックマークに追加