【ワシントン共同】ティラーソン米国務長官は1日の記者会見で、米本土全域を大陸間弾道ミサイル(ICBM)の射程に入れたとけん制した北朝鮮に対し、金正恩(キムジョンウン)体制の転換を求めていないことを確認した上で「米国は北朝鮮の敵でも脅威でもない」と述べ、挑発をやめるよう促した。核放棄を前提に「北朝鮮が求める安全が保証される未来についていつか対話したい」とも述べた。

 米政府当局者によると、ティラーソン氏は近くフィリピンで開かれる東南アジア諸国連合(ASEAN)関連会合の際に日米韓外相会談を開く方向で調整に入った。対北朝鮮制裁の強化に向けて連携を確認する見通し。

 トランプ政権や議会の一部からは、北朝鮮の核・ミサイル開発阻止に向けて体制転換や軍事力行使を示唆する発言が出ている。ティラーソン氏の発言は平和的解決を追求する方針を改めて強調し、強硬論をけん制する狙いがあるとみられる。

 ティラーソン氏は会見で、金正恩政権の崩壊や転換を求めたり、朝鮮半島を南北に分ける北緯38度線を越えて侵攻したりする考えがないと説明。北朝鮮に核放棄を迫るための「選択肢は限られている」とした上で、経済制裁などの「平和的な圧力」を北朝鮮にかけ続けるしかないと語った。軍事力行使には触れなかった。また中国に北朝鮮への圧力強化を求めた。

 一方、グラム上院議員(共和党)によると、トランプ大統領は北朝鮮のICBM開発を阻止するため「戦争」も辞さないと述べたという。

 ティラーソン氏はASEAN関連会合出席などのため5~9日の日程でフィリピンやタイ、マレーシアを訪問する。7日には北朝鮮の李容浩(リヨンホ)外相が参加するASEAN地域フォーラム(ARF)に出席する予定。

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