中華圏が旧正月・春節を迎えた先週、鹿島市の祐徳稲荷神社の手水舎(てみずしゃ)でのこと。北京から来たという中国人観光客の8人グループと居合わせた。リーダーの男性(27)が禊(みそ)ぎの手洗い作法を仲間に教えており、「中国ではこんな場で手を洗う風習はないけど、落ち着くね」。片言の日本語で話してくれた◆IT関連企業に勤め、何度も来日しているこの若者は友人を連れ、今回は初めて佐賀を訪れた。「いつか起業したいから福を呼ぶように願ったよ」と笑う◆泊まりは嬉野温泉。有田を回り、福岡でゴルフや買い物も楽しむと盛りだくさんの旅だ。昨年、日本を訪れた外国人は2400万人を超え、4年連続で過去最高を更新。祐徳稲荷でも3万人は来ているという。行き先は有名な観光地から地方へと移ってきた◆個人旅行で来る若者は普通の日本人の暮らしを味わいたいらしい。興味も「買い物」から「体験」へと変化している。中国では日本の「桜」「温泉」「農村」などの単語のネット検索が増えてきたという。佐賀でも十分満喫できる◆言葉の壁があっても、おもてなしの心で迎えれば通い合い、佐賀ならではの魅力を伝えることができるように思う。私たち日本人でも忘れかけていた文化が身の回りにはたくさんある。それを外国の人に伝えることで、新たな気づきがあるだろう。(章)

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