山口祥義知事と意見交換をする山本公一原子力防災担当相=佐賀市の佐賀県庁

山本公一原子力防災担当相と意見交換をする山口祥義知事=佐賀市の佐賀県庁

 九州電力玄海原発3、4号機(東松浦郡玄海町)の再稼働に関し、内閣府の山本公一原子力防災担当相が9日、佐賀県庁を訪れ、政府の原子力防災会議が昨年12月に了承した避難計画を巡って山口祥義知事と意見を交わした。知事は、国が立地地域の課題の把握に努める重要性を指摘し、事故が発生した場合に現地で指揮を執る副大臣は、交代するたびに来県するように要請した。大臣は、事故時の初期対応に小型無人機ドローンを使う実証実験に取り組む考えを明かした。

 面談で山口知事は、半径30キロ圏に17の離島がある玄海原発周辺の特徴を伝え、「実働部隊の派遣など初動における国の責任は重大で、万全を期してほしい」と注文した。事故時には原子力防災担当副大臣が唐津市のオフサイトセンターで現地対策本部長になるため、「就任後の早い段階で現地を見てもらい、土地勘を持ってほしい」と述べた。専門の人材育成も求めた。

 山本大臣は、事故が発生した場合の情報収集にドローンを使う実証実験を本年度、四国電力伊方原発がある愛媛県で実施する考えを示した。「人が介入しづらい状況を想定し、国の責任で技術開発を進める」と説明し、「玄海でも役に立つツールになる」とした。

 県民や県内首長らの懸念も伝えた山口知事は面談後、「現地の皆さんが避難計画を大切に思い、不安も多いという前提を共有できた」と所感を述べた。その上で「実際に作業するのは人なので、そこをどう担保するのかが今後の課題。組織がしっかりしていることと人が機能することは別問題で、国にも問題意識を持ってほしい」と強調した。

 山本大臣は山口知事との意見交換に先立ち、福岡県庁で小川洋知事と面談、小川知事は避難計画の充実強化に向けた支援を求めた。

 山本大臣の来県で、山口知事が再稼働に絡む判断の前提として残る過程は、11日からの会期で招集している県議会の意思表示と世耕弘成経済産業相の来県、自らの玄海原発訪問になる見通し。世耕経産相の来県は、4月下旬で調整している。

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