蓮池藩の八幡信仰について話す伊藤慎吾氏=佐賀市松原の徴古館

 佐賀市の鍋島報效会の研究助成事業の成果報告会が3日、同市の徴古館で開かれた。佐賀の歴史や文化などをテーマにした研究成果について研究者5人が発表した。

 国際日本文化研究センター客員准教授の伊藤慎吾氏は「初期蓮池藩における八幡信仰とその担い手」について、蓮池領だった塩田村(現嬉野市)の状況を中心に論じた。初代藩主の鍋島直澄が八幡宮の再興に努めたことをきっかけに信仰が深まり、そうした藩主の信仰を村落に浸透させた存在として修験者の働きを挙げた。

 そのほか佐賀出身の刑法起草者の古賀廉造氏の軌跡や県周辺の荘園、花印(スタンプ)で文様を施す褐釉印花文技法、青銅器の変容のテーマでも発表があり、会場を訪れた歴史愛好家ら約60人が耳を傾けた。

 講評では、鍋島報效会評議員の大園隆二郎氏が「佐賀のためにも、この画期的な研究を確立してほしい」と話した。同会理事で徴古館長を務める高島忠平氏は「多くの資料をつぶさに拾ってまとめられている。その分野の今後の方向性を示す発表もあった。さらに研究を進めてほしい」とまとめた。

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