■憲法論議の高まり期待 国民の理解深まる紙面に

 「私の紙面批評」の執筆依頼を受け、新聞の隅々まで目を通す習慣がつき、面白い発見がいくつもありました。

 憲法施行70年を迎え、5月は憲法に関する記事が多く掲載されました。昨今は憲法改正の議論が高まり、「自国は自国民が守る」という当たり前の議論が表面に出てきました。「平和憲法さえ守っていれば平和」という考え方もありますが、「祖国を、国民が守る」という当たり前の考え方が日本国民の通念となることを願っています。第2次世界大戦中、ユダヤ人をはじめ、130万人が殺害されたポーランドのアウシュヴィッツ強制収容所(現博物館)を見学した際、唯一の日本人ガイドから「日本人は平和ぼけしている」と教えられ、同感したことを思い出します。今後も憲法論議が高まり、国民の理解が深まる記事を期待しています。

 北朝鮮のミサイル発射実験が続きました。国とは、歴史的に、戦いによって力ずくで形成されたのでしょう。隣国の影響にさらされ、国の体制を、己の地位を、国民を守るために戦いました。国民が幸せに暮らせればいいのですが、人の満足は果てしないのか、核兵器や大陸間弾道ミサイル(ICBM)を持っている国があり、政治的、経済的に世界を牛耳っているのも事実です。対等に発言力を持ち、他国に干渉されないためには力の保持が必要なのでしょう。しかし、戦国時代のように群雄割拠すれば、戦いは再発します。中東やアフリカの一部を除き、やっと戦いのない世界が築けたのに。圧力、対話、その両方-、さまざまな角度から国民に考えさせる紙面を提供してほしいと思います。

 「オピニオン」(ひろば・読者の声)のページが好きになりました。「選択できる終末期医療に改善を」との投稿(16日付)がありました。私は後期高齢の75歳ですが、「現行の濃厚医療や延命措置は、かえって高齢者を苦しめることになっているのでは」との問いかけに賛同するとともに、掲載に感謝します。人の命の問題なので、医者の立場、家族の立場もありますが、死期が迫って自分で食事が取れない状態になったら、この世に生を受けたことに感謝して静かに三途(さんず)の川を渡ることが自然だという概念を国民的に共有したいと思っています。

 2050年に日米などの先進6カ国で、国民の老後を支える資金が不足するという記事(27日付)がありました。高齢者の急増に伴い、歴史的な年金危機に陥る可能性があると警告しています。孫たちの将来が心配です。年齢構成予想は数十年前から分かっていますが、政府は目先の対応に追われます。支持してくれる人に心地よい政策が己の当選に必要なのです。

 対応策は定年引き上げ、貯蓄奨励、年金制度見直し、引退後も現役の7割の収入が必要との記述がありました。ならば、ある程度自給自足の生活設計もありなのでは。ソーラーで電源確保、自家菜園等々。貯蓄を奨励すれば、国民総生産は上昇しません。得た収入は使って、経済に貢献し、充実した人生を送りたいのですが…。既婚者の小遣いが2万5082円で、昨年より4421円減少、家計の余裕がなくなったとの記事(19日付)もあり、現実は厳しい~。高齢社会が進む中、暮らしに関する情報はさらに充実してほしいと思います。

=5月分=(きのした・たけふみ、みやき町)

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