産卵に現れたカブトガニのつがい=伊万里市木須町の多々良海岸

カブトガニの生態などについて説明する伊万里高校理化・生物部のメンバー=伊万里市木須町の多々良海岸

◆観る会に150人伊万里高生が解説

 国指定天然記念物の伊万里湾カブトガニ繁殖地(伊万里市木須町)で、カブトガニの産卵がピークを迎えている。24日には「産卵を観(み)る会」など多彩なイベントが開かれ、参加者が“生きた化石”に親しんだ。

 今年で23回目の産卵を観る会には市内外から約150人が訪れた。多々良海岸と多々良南海岸周辺では30近くのつがいが確認され、関係者によると「観る会でこれほどの産卵が確認できたのは過去に例がない」という。参加した家族連れらは、53年間にわたり調査研究を続ける伊万里高校理化・生物部からカブトガニの生態などの解説を聞き、産卵シーンを観察した。

 伊万里ケーブルテレビジョンが創立50周年事業として取り組んだ情報カメラのお披露目もあった。多々良南海岸の高さ8・5メートルの位置から産卵の様子などのライブ映像がインターネットを通じて見られるシステムで、同社は「カブトガニの保護活動や調査研究に役立ててもらいたい」と話す。シーズン以外は、長浜干拓のツルの飛来など、伊万里湾岸の景色を楽しんでもらうことも計画している。

 カブトガニと環境についての標語コンクールには447点の応募があり、「カブトガニ またあうために ゴミひろい」で最優秀賞の江頭和輝さん(牧島小3年)らに賞状が手渡された。カブトガニの幼生の放流もあり、約40人の子どもたちが大きくなって帰ってくるのを願って約2300匹を海に放した。

 夜には「産卵を迎える夕べの会」が開かれ、カブトガニの館周辺には竹灯ろうが幻想的な雰囲気を演出。地元の牧島小児童の研究発表もあった。

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