Q.私には息子が2人います。長男は日ごろから私に暴力を振るっては金を無心します。なので、私は次男に遺産を全て相続させたいと考え、そういう内容の遺言(1)を作成しました。ところが先日、長男がガラの悪い連中を連れて現れ、私は脅されて長男に遺産を全て相続させるとの遺言(2)を書かされてしまいました。その際、遺言(2)は絶対に撤回しないという念書まで取られました。長男は「これで遺言(2)は撤回できないし、もしできたとしても俺には遺留分があるから、お前が死んだら次男から取り立ててやる」と言っていました。次男に全遺産を相続してほしいのですが、どうにかならないでしょうか?

A.まず、念書については心配ご無用。法律上遺言の撤回権は放棄できないとされていますので、遺言者はいつでも遺言を撤回したり、別の遺言を作成したりすることができます。したがって、念書があっても遺言(2)の撤回は可能です。

 次に遺留分についてですが、確かに一定の相続人には遺留分といって、遺言によっても減らすことができない最低限の取り分のようなものがあります。ですので、遺言(1)によってもこの長男の取り分は減らせません。しかしこの場合長男は強迫により遺言をさせているので、相続人の欠格事由に該当する(相続人になれない)可能性があります。

 また、虐待や著しい非行を理由として家庭裁判所に長男を相続人から廃除する請求をすれば(遺言でする方法もあります)、認められる可能性もあります。もしこのようにして長男が相続人でなくなれば、遺留分も認められませんので、次男に全ての遺産を相続させることができるかもしれません。

 遺言の撤回や相続人の欠格・廃除を具体的にどうするかはとても難しい問題ですので、死後に問題を残さないためにも弁護士にご相談ください。(佐賀市 弁護士・吉村真一)

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