「ともかく結婚せよ。もし君がよい妻をうるならば、君は非常に幸福になるだろう。もし君が悪い妻を持つならば、君は哲学者になるだろう」と言ったのは、古代ギリシャの哲学者ソクラテス。悪妻のおかげか偉大な哲学者となったが、結婚してもしなくても「いずれにしても後悔するだろう」とも◆あなたならどちらの後悔を選びますか、などという軽口は不興を買いそうな季節である。「6月の花嫁は幸せになる」というヨーロッパの言い伝えは、すっかり日本でも定着し、幸せいっぱいの花嫁の姿が目に付く◆生涯未婚率が急上昇し、過去最高を更新した。男性の23%、女性の14%が50歳までに結婚していない。1980年に比べると、男性は9倍、女性は3倍という上がり方だ。背景として86年の男女雇用機会均等法を指摘する分析が目立つ。つまり、女性が自立しやすくなったという見方である◆ただ、これでは女性より男性の未婚率が高い理由は説明できない。雇用が不安定化し、家庭を持つのに二の足を踏む男性が少なくないのかもしれない。未婚率の高さは、少子化や社会保障制度の維持などの課題にも結びつく◆私たちの社会は結婚-家庭を土台として成り立ってきただけに社会システムの再構築も迫られる。急激な変化に戸惑うばかりだが、この数字、どこまで上がるのだろう。(史)

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